南原充士『続・越落の園』

文学のデパート

ドッジボール

    ドッジボール

 

             南原充士

 

どっちみち
当てるか当てられるかだ
癖球をかわし
速球をかわし
上手くいけばナイスキャッチ
波のように寄せては引いて
どっちもどっちだ
最後のひとりがかわしそこねる
鈍重なのは情けない
土性骨の座った
燕小僧を
味方に入れて
今度こそ勝ちだ
どじなボールは許さない