南原充士『続・越落の園』

文学のデパート

清水鱗造詩集『ころころころ』ほか

 

清水鱗造幻想小説『トラセミ・バッジ』。最近相次いで出版している幻想小説の一篇。溢れ出るイメージ、新造語、物語、登場人物、架空の世界。トラセミの「虫嵐」が来ている中をぼくが低速走行のバスで小旅行に出かけて、そこで出会ったひとびとや訪れた場所や起きた出来事を書いていく。抜群の面白さ。
 
清水鱗造詩集『ころころころころ』。「微細ニュース」「液汁」「蒸気機関車」「亀イン」の4部から成る詩集。中には幻想小説と言ってもよい作品もある。驚くべき想像力が生み出す多彩なイメージ、新造語、言葉遊び、昆虫や魚や草など。「からくり」と「ユーモア」に満ちた清水ワールド全開である。