南原充士『続・越落の園』

文学のデパート

水田安則詩集『夏のこども』

水田安則詩集『夏のこども』。息子夫婦が別居して孫の姉弟がその母と暮らしはじめる。小学生の姉弟が次第に成長する姿が丁寧に描かれるが、その境遇に打ちひしがれるのは孫以上にジジである自分の方らしい。「夏のこどもはやがて/夏の若人へと羽ばたく/さびしく老いぼれてゆくぼくらをしり目に」。