南原充士『続・越落の園』

文学のデパート

2020-11-01から1ヶ月間の記事一覧

『牛のペニス』(57577系短詩)

『牛のペニス』(57577系短詩)(2020秋) そっぽむく そっぽむかれる ひととひと 皮膚の下には 赤子の笑顔 詩神には 見放されても 人情の 機微ひろいつつ 拙く綴る 好き嫌い 激しすぎれば 瞑想の 河原に座して 呪文を唱う じわじわと 締め付けられて…

シェークスピア ソネット 104

ソネット 104 W.シェークスピア 美しい友よ、わたしにとってあなたが年老いるなんてありえないことです なぜならはじめてわたしがあなたと目を合わせた時から あなたの美貌はいつまでも変わらないからです、三度の冷たい冬が 三度の夏の盛りを森の枝から揺…

詩「鏡面」

鏡 面 南原充士 鏡面を磨く。 磨けば磨くほど 鮮明に像は映る。 自分の心が 映ることはないが 外界のようすを 鮮明に見ることができる。 愛する者の表情もくっきりと映る。 それ以上望むことはないと思うが 内面を見ることができないことに 次第に耐えられな…

詩「風」

風 南原充士 なんの先入観もなしに ひとやものを見る。 無になって こころが誘われるままに ひとに近づく。 もののかたちや重さを測る。 いろいろなことがあって ときおり可笑しくなったり 悲しくなったり怒ったりする。 言葉が零れることもあるが ただ黙って…

最近の心境

以下は、私の最近の心境です。 詩を書き始めて50年余。 詩が自分の原点だという意識はある。 最近ようやく詩が自分に根付いたという感じがする。 極く自然に詩と付き合えそうな感じが。 楽しみながらね! 小説を書き始めて50年。 と言っても本格的に書き…