南原充士『続・越落の園』

文学のデパート

2022-08-01から1ヶ月間の記事一覧

清水鱗造詩集『ころころころ』ほか

清水鱗造幻想小説『トラセミ・バッジ』。最近相次いで出版している幻想小説の一篇。溢れ出るイメージ、新造語、物語、登場人物、架空の世界。トラセミの「虫嵐」が来ている中をぼくが低速走行のバスで小旅行に出かけて、そこで出会ったひとびとや訪れた場所…

岩田英哉『詩文楽』(南原充士詩集『思い出せない日の翌日』評)

詩文楽 - Shibunraku: 南原充士の詩集『思い出せない日の翌日』を読む

大家正志小説集『海辺のくらし』

大家正志著、小説集『海辺のくらし』について 『海辺のくらし』 海辺の納屋をジイさんから借りて住んでいるぼくが、たまたま夜仕事帰りに、近くの畑に倒れている女を見つけて自分の納屋まで連れてくる。女はウェットスーツを着たままでいる。言葉も話さない…

高田昭子詩集『冬の夕焼け』

高田昭子詩集『冬の夕焼け』。人の生死を静かに見つめる目は現実と夢が入り混じった情景を見る。幼い時大陸から命からがら引き上げた経験が重しとなって著者の心に戦争の理不尽さを刻み付けた。冬の夕焼けにおける「豊かな死の収穫期まで/みなかなしく生き…