南原充士『続・越落の園』

文学のデパート

高田昭子詩集『冬の夕焼け』

高田昭子詩集『冬の夕焼け』。人の生死を静かに見つめる目は現実と夢が入り混じった情景を見る。幼い時大陸から命からがら引き上げた経験が重しとなって著者の心に戦争の理不尽さを刻み付けた。冬の夕焼けにおける「豊かな死の収穫期まで/みなかなしく生き延びよ」という叫びのような詩句は心を打つ。