南原充士『続・越落の園』

文学のデパート

2022-11-01から1ヶ月間の記事一覧

紅葉映え

紅葉映え 無となりて いずこに行くか 秋の悲歌 固陋さえ 包む紅葉の 輝ける 孤愁にも 紅葉は来たり 照り勝る 共感を 超えても叫ぶ 秋の暮れ 共感を 得られなくとも 秋を詠む 好き嫌い 言いようのない 紅葉映え 無理解と 理解のあわい 紅葉愛 感性の 自由に任…

老いの坂道

老いの坂道おたがいに 中古になれば いたわって休みつつ行く 老いの坂道気が付けば ひとは他人に 生かされる死ぬも生きるも 花咲く散るも楽観も 悲観もなくて 淡々と天体運行 成り行き任せ真実は 自撮りできるか 幻滅の肖像画など 修正に出す想像の 自分はど…

文化の日

文化の日 我が心 流しきれずに 紅葉川 かくばかり 訪ねて見れば 紅葉山 切なくも 覗きやまれぬ 紅葉谷 雲に乗る 心地を共に 秋の空 消去法 残った愛を 掌に 帰納法 いずこに行きし 栗ご飯 そうだねえ 自分勝手な 秋が好き それぞれに 好き嫌いあり 秋の味 去…