南原充士『続・越落の園』

文学のデパート

老いの坂道

老いの坂道


おたがいに 中古になれば いたわって
休みつつ行く 老いの坂道

気が付けば ひとは他人に 生かされる
死ぬも生きるも 花咲く散るも

楽観も 悲観もなくて 淡々と
天体運行 成り行き任せ

真実は 自撮りできるか 幻滅の
肖像画など 修正に出す

想像の 自分はどんな 姿だろう
鏡を見れば 虚像壊れる

前のめり 修正すれば へっぴり腰
杖に頼れば 歩行危うし