南原充士『続・越落の園』

文学のデパート

2010-01-01から1年間の記事一覧

『 詩の批評の批評について 』

『 詩の批評の批評について 』 1.詩は小説ほど売れるものは少なく詩人もまた職業詩人と言えるものは少 ない。それでも詩は書かれ続けており、少ないながらも詩作に心血を注いでいるものもいる。 2.詩をめぐる状況の中で、気になることのひとつに、批評の…

『 自己を消すということ 』

『 自己を消すということ 』 =芸術表現の鍵としての= 1.芸術表現においてきわめて重要な視点のひとつに、「自己を消す」という ことがある。その理由は解明しきれていないが、これまで生み出されてきた傑作といわれる作品においては共通して「自己が消え…

『 芸術の論理 』

『 芸術の論理 』について 1.芸術の価値をどのように評価するかは難しい問題だ。 芸術は客観的な評価基準が確立されにくい。どうしても主観的な評価がなされやすい。それは往々にして好き嫌いという好ましくない評価基準に行き着く。 それではどうしたら、…

「条約、協定、黙約、暗黙の了解など」(価Ⅲ=その4)

『 条約・協定、黙約、暗黙の了解など 』 (価値観の研究第三部 その4) 昨年、民主党政権が発足したときに、わたしはこのブログで国際関係は難しいから要注意だと指摘したところであるが、案の定、鳩山政権は普天間問題でもたついており、政権維持すら危ぶ…

『 長谷川等伯展 を見て 』

『 没後400年特別展 長谷川等伯展を見て 』 昨日(平成22年3月14日)、東京国立博物館で開催されている「長谷川等伯展」を見た。 1.長谷川等伯は、天文8年(1539)、能登半島の七尾で生まれ、仏画を描いてその絵師としての評判を確立した。3…

『 国民 とは? 』(価Ⅲ=3)

『 国民とは? 』(価値観の研究第三部=その3)(価Ⅲ=3) 最近、民主党の国会議員の発言によく登場するのが「国民」という言葉だ。 民主党になにか批判的な発言がなされると、必ず、「マニフェストに書いてあるから」とか「マニフェストは国民との約束だ…

「脳が脳を考える?」(価値観の研究第三部=その2)(価Ⅲ=2)

『脳が脳を考える?』 (価値観の研究第三部=その2)(価Ⅲ=2) 脳科学が目覚しい発展を遂げているようだ。宇宙のことも素粒子のことも遺伝子のこともこの百年ほどの間に人類史上かつてなかったほどに長足の進歩をとげつつあると言えるだろう。 わたしは…