南原充士『続・越落の園』

文学のデパート

「価値観の研究」第三部

『希望』(価Ⅲ=50)

『希望』(価Ⅲ=50) 価値観の研究第三部 その50 1. 人間についてさまざまなことが研究され解明されたことも多いがまだまだ未解明のことも多い。そういう不完全さは人間につきまとう永遠の条件だろうから、あいまいな情報に基づいて自分のかけがえのな…

『理性と感情について』(価Ⅲ=49)

『理性と感情について』(価Ⅲ=49) 価値観の研究第三部 その49 1. 人間は、他の動物に比べて脳の発達が著しい。知的な要素が格段に発達している。脳幹というような動物的な本能をつかさどる部位に加えて皮質といった知性をつかさどる部位があって、人…

『結婚について』(価Ⅲ=48)

『結婚について』(価Ⅲ=48) 価値観の研究第三部 その48 1. 最近、結婚しないひとが増えていると言われる。統計的な数字もあるが、たしかに、自分の身の回りでも、娘が結婚しないで家にいるという話はよく耳にする。どうしてなのだろうか? 2. ひと…

『良識ある人』(価Ⅲ=47)

『良識ある人』 価値観の研究 第三部 その47 1. 世の中では日々なにかしらの事件事故が起きる。個人レベルでもいろいろな出来事が発生する。その都度なんらかの 状況判断と行動を求められる。自分が信頼できる判断と行動をする人間がいると頼もしく思え…

『価値観の変更について』(価Ⅲ=46)

『価値観の変更について』 価値観の研究 第三部 その46 1. 価値観はひとそれぞれであり、それら異なった価値観を持つ者同士がい かに共存共栄できるか、が重要なテーマであると思うが、ひとつ考えておく べきこととして、価値観の変更ということがあると…

『価値観の整合性』(価Ⅲ=45)

『価値観の整合性について』 価値観の研究第三部 その45 1. 価値観はひとそれぞれだが、あるひとの価値観は論理的に整合性のある 価値観だろうか?それともさまざまな矛盾をはらんでいるものだろうか? 厳密に言えば、完全に整合がとれているはずがない…

『接し方』(価Ⅲ=44)

『接し方』 価値観の研究 第三部 その44 人間は複雑怪奇であるが、ある程度の性向はつかめる。たとえば、どんなふうに接すれば前向きに受け入れてもらいやすいかどうかというようなことである。 批判的な口調で、「いつも遅刻してくるのはけしからん。今度…

「犯罪等にまきこまれた場合の対処法」(価Ⅲ=43)

「犯罪等に巻き込まれた場合の対処法」 価値観の研究第三部 その43 1.だれしも身に覚えのないことで言いがかりを付けられたり、事故にまきこまれて不当な要求を受けたりすることがある。 損害賠償や刑事事件になれば、弁護士など法律の専門家に相談する…

『一億人のための人生読本』(構想)(価Ⅲ=42)

『一億人のための人生読本』(構想) 価値観の研究第三部 その42 1.死というものをいかにとらえるべきかということを考えてみたら、生をいかにとらえるべきかという問題と切り離せないことが分かった。 そこで、「人間の一生とはなにか?」というテキスト…

一般人のための『人の一生とはどんなものか?』(価Ⅲ=41)

「一般人のための『人の一生とはどんなものか?』」(試案) 価値観の研究第三部 その41 1. 出生 人間は哺乳類。動物の一種。生物の一種。 男女の生殖行為により、女は妊娠し、胎児が母体の子宮の羊水の中で10月10日過ごして順調に成長すると出産す…

子供たちのための、『人の一生とはなんですか?』(価Ⅲ=40)

子供たちのための、『ひとの一生とはなんですか?』(試作) 価値観の研究第3部 その40 1. 生まれる お父さんのおたまじゃくしがお母さんのおなかの中の小さな卵に入ると赤ちゃんのもとができます。 赤ちゃんのもとは10月10日たつと大きくなって、…

『人間ガイドブック』の試み(価Ⅲ=39)

『人間ガイドブック』への試み(価Ⅲ=39) 価値観の研究第三部その39 1. 死についての体系的な教育とそのための教材の必要性を認識すれば、そ れを具体化したいのが人情だろう。 2. 死についての教育体系としては、一例としては、 ① 幼稚園向け ② 小…

『死についての教育』(価Ⅲ=38)

『死についての教育』(価Ⅲ=38) 価値観の研究第三部 その38 1.死は忌まわしいことなので、正面から向かい合うことがはばかられるという事情もあって、死についての教育は体系的には行われにくいのが現実だろう。 学校教育でも社会教育でも、死をどの…

『宇宙は論理的なのか?』

『宇宙は論理的なのか?』 価値観の研究第三部 その37 1.現在、多くの学問において使われている数学的論理は、本当に正しいのだろうか? 1+1=2とか3×4=12といった簡単な計算から、複雑な方程式の解法まで、抽象的にも現実具体的にも、もっとも…

『哲学の役割』(価Ⅲ=36)

『哲学の役割』 価値観の研究第三部 その36 1.自然科学や社会科学のめざましい発展がみられる現代社会においては、哲学の役割は相対的には小さくなったと言えよう。たとえば、アリストテレスのようなあらゆる分野に通じた偉人がいた時代と現代とでは様相…

『自伝』(価Ⅲ=35)

『自 伝』 価値観の研究第三部 その35 1.偉人伝は多くの場合本人以外のだれかが書くだろう。それに対して「自伝」は、文字通り本人が書くあるいは口述筆記や材料を提供してだれかが代筆するといった具合に、本人の関与の度合いが比較的大きいと言えるだ…

『偉人伝』(価Ⅲ=34)

『偉人伝』 価値観の研究第三部 その34 1.人間の感情に訴えるものにはいろいろあるが、文学もその代表例のひとつだろう。 文学は登場人物が欠かせない。歴史書なら人物や出来事の客観的な記述で終わるが、文学となると、登場人物の考えや行動を記すこと…

『 権力は悪か? 』(価Ⅲ=33)

『 権力は悪か? 』 価値観の研究第三部その33 1.「権力とは何か?」ということはさまざまに語られうると思うが、ここでは、それなりの見識を持ちながら、なにかにつけて、「反権力」「権力批判」を口にする人々が見受けられるので、「権力は悪か?」と…

『社会心理と個人の心理』(価Ⅲ=32)

『 社会心理と個人の心理 』 価値観の研究第三部その32 1.個人個人は極めて穏健で冷静で合理的な判断と行動をしても、団体として行動するときはまた別の要素が加わる。 群集心理といわれるものもその典型的な例だろう。 ある集会やデモに参加していると…

『 犠牲者の遺族 』(価Ⅲ=31)

『 犠牲者の遺族 』 価値観の研究第三部 その31 1.戦争や災害や事件、事故など人類の歴史には多くの痛ましい出来事があり、その犠牲者も膨大な数に上っている。特に犠牲者の遺族が生存している場合には、その出来事の取り上げ方も注意を要する。 2.た…

『 歴史認識について 』(価Ⅲ=30)

『 歴史認識について 』 価値観の研究第三部その30 1.日本にとって諸外国との関係は最大の重要性を持っている。特にグローバル化が急速に進みつつある現在の国際社会においてはそう言える。とりわけアジア諸国中でも中国と韓国との関係は特別に重要であ…

『 故人の残したもの 』(価Ⅲ=29)

『 故人の残したもの 』 価値観の研究第三部 その29 1.一人の人間が一生の間に残すものは、様々だ。個人差もある。その遺産(有形・無形のもの)はその人間が死んだからといって消滅するわけではない。良くも悪くも、死後にまで様々な影響を与えることに…

『 遺族の立場 』(価Ⅲ=28)

『 遺族の立場 』 価値観の研究第三部その28 1.自分が死を迎えるという観点から縷々述べてきたが、遺族の心身のダメージもまた甚大であり、どのように考えたらいいかを整理しておくことには大きな意義があるだろう。 2.遺族と言っても、さまざまなケー…

『精神の自由の確保』(価Ⅲ=27)

『 精神の自由の確保 』 価値観の研究第三部 その27 1.さまざまな価値観を有する個人、地域、社会、国家等がこの地球上には存在するが、それらがいかにして価値観の多様性を相互に認め合い尊重し合い平和的に共存共栄しうるかということが価値観の研究の…

「 生きることへの反転 』(価Ⅲ=26)

『 生きることへの反転 』 価値観の研究第三部その26 1.死というものを見つめても悟りが開けるとは限らない。そこで、死を突き詰めることを一時やめるという選択もある。となれば、日常のわずらいへと視点は帰って行き、いかに生きるべきかというこれま…

『 小さな楽しみの発見 』(価Ⅲ=25)

『 小さな楽しみの発見 』 価値観の研究第三部 その25 1.老いるにつれて心身に障害がみられるようになると、在宅にせよ施設入居にせよ、なんらかの手助けや介護が必要になる。 障害の程度はひと様々なので、介護サ-ビスもそれぞれに応じた内容が求めら…

『 大義名分ということ 』(価Ⅲ=24)

『 大義名分ということ 』 価値観の研究第三部その24 1.人間には生きる意味があるかどうかと正面から問われれば答えに窮する場合もあるだろう。後付けの理屈はいろいろ言えるが、そもそも『生まれてきてしまった』人間には生まれるかどうかの選択権がな…

『 なにかのために命を投げ出すということについて 』(価Ⅲ=23)

『 なにかのために命を投げ出すことについて 』 価値観の研究第三部 その23 1.死ぬのを恐れる人間が時としてなにかのために命を投げ出すことがある。 我が国の歴史を見ても、切腹、特攻隊など社会的な強制による場合もあれば、三島由紀夫のように憂国 の…

『 表現のほどよさとは? 』(価Ⅲ=22)

『 表現のほどよさとは?』 価値観の研究第三部 その22 1.人間のコミュニケーションの基本は言葉で伝えることである。 表情やしぐさや映像等で伝えることもあるが、基本は言葉によるコミュニケーションである。 2.言葉はいつも使っているが、実際はと…

『 死ぬまで生きるということ 』(価Ⅲ=21)

『 死ぬまで生きるということ 』 価値観の研究第三部 その21 1.死が間近に迫っている場合とある程度余命が限られている場合と明確な死期がわかっていない場合とでは、人間の生きる意識や姿勢に違いがあっても不思議ではない。 2.死が間近に迫っている…