南原充士『続・越落の園』

文学のデパート

#その他芸術、アート

既刊詩集12冊を並べる

12冊の詩集を並べてみました!

岩田友哉さんのブログ『詩文楽』

拙詩集「思い出せない日の翌日」について、岩田友哉さんがそのブログ『詩文楽』において、詳細に論じてくださいました。→http://shibunraku.blogspot.jp/2015/04/blog-post_30.html『詩文楽』

詩への勧誘

詩へのお誘い 詩を読む習慣を持っているひとは少ないと思う。 特に現代詩と呼ばれるものは敬遠されがちだ。 おそらく一見奇妙奇天烈な言葉の使い方やイメージに抵抗を感じるからだろう。 よくわからないしなにがよいのか全然わからないと思う人も多いようだ…

詩集入手ご希望の方へ

南原充士詩集を入手ご希望の方へ すでにご紹介いたしましたように、 私(南原充士=なんばらじゅうし)は、これまでに、12冊の詩集を出しています。 詩集「散歩道」(私家版) 詩集「レクイエム」(私家版) 詩集「エスの海」(私家版) 詩集「個体から類…

詩集つれづれ=問わず語り・その1

『 詩集つれづれ=問わず語り 』 その1 1.南原充士詩集=わが既刊詩集12冊を振り返って 詩集「思い出せない日の翌日」を刊行したついでに、これまでの詩集についてもどんな思いで刊行したのか振り返ってみたい。 まず、詩集「思い出せない日の翌日」は…

詩集つれづれ=問わず語り・その2

『詩集つれづれ=問わず語り』その2 5. 詩集「インサイド・アウト」について 詩集「インサイド・アウト」は、肉親の死がきっかけとなって生まれた。詩集のはじめの数篇は故人への思いを述べている。詩篇は、日常の何気ない情景の中に感じられる喪失感をさ…

『一億人のための人生読本』(構想)(価Ⅲ=42)

『一億人のための人生読本』(構想) 価値観の研究第三部 その42 1.死というものをいかにとらえるべきかということを考えてみたら、生をいかにとらえるべきかという問題と切り離せないことが分かった。 そこで、「人間の一生とはなにか?」というテキスト…

『偉人伝』(価Ⅲ=34)

『偉人伝』 価値観の研究第三部 その34 1.人間の感情に訴えるものにはいろいろあるが、文学もその代表例のひとつだろう。 文学は登場人物が欠かせない。歴史書なら人物や出来事の客観的な記述で終わるが、文学となると、登場人物の考えや行動を記すこと…

「南原充士」自作英訳小詩集(その4)

A shadow Thinking that it was a haystack , I approached to it, but it was only a shadow Oxen were confained in a plane ,just after the last crying Long time has passed since cowboys stopped whistling I didn't look back after I left the bar…

「南原充士」自作英訳小詩集(その3)

For fun Completely drunken Feeling very good Dust and garbage By the magical cane Change into a field in bloom All at once To Ta run run To Ta run run The world goes round Dogs, cats, cockroaches , Tails of reptile Living things And not li…

「南原充士」自作英訳小詩集(その2)

Ever after A lot of things happen in an instant Too many cries are heard in the areas far away Tears shed and wet the ground inconstant They walk around where the homes existed on the way A boy passes by without facial expression A girl st…

「南原充士」自作英訳小詩集

“Some poems written and translated by Nambara Jushi” [Contents] Hydrangea Nothing special No A little bit Pastime Ever after A flag A song Structure of mind Refrain For fun A canoe Suddenly Soup Like my age A shadow Easy Don’t come here Fr…

最近の詩集評

最近の詩集評(2) 倉田良成詩集「横浜エスキス」。エッセイの趣のある詩篇。赤煉瓦倉庫、チャイナタウン、港、博物館、美術館、ジャズ祭など横浜の各所をノスタルジックに描きつつ、著者の自伝的な回想や街やひとびとの喧騒をリアルに交え、さらに幻想に満…

「現代詩手帖現代詩年鑑アンソロジー145篇」から10篇

「現代詩年鑑アンソロジー145篇」を読んだ。いずれ劣らぬ力作ぞろいだが、特に心を惹かれたのは、原満三寿、伊達風人、川上亜紀、城戸朱理、日和聡子、望月遊馬、桑原茂夫、四元康祐、浜江順子、柴田千晶の各氏の作品です。物語性の強い作品に惹かれるのかも…

最近の詩集評

『最近の詩集評』 岡野絵里子詩集「陽の仕事」。人はどこから来てどこへ行くのだろう。秋、冬、春、夏、秋、と並べられた詩篇。人は痛みや悲しみをかかえながらも光を見出すことで歩み続ける。生と死への暗示が正確で穏やかで聖なる言葉を探り当てる。光は陽…

『不完全な人類でも進化し続けることができるか?』

『不完全な人間が社会や国家を作り不完全な情報と判断力で不完全な結論を積み重ねるの を前提に世界は徐々に進歩するだろうという希望を捨てないでいられるか?』 (価値観の研究第三部その9)(価Ⅲ=9) 1.時間は止まらないから、とにかく世界は変化す…

村上春樹「1Q84」BOOK 3

村上春樹「1Q84」BOOK3について 村上春樹「1Q84」BOOK3は、期待通りのできばえだった。 詳しいことはまた別な機会に譲りたいと思うが、とりあえず気の付いたことを挙げておきたい。 1.ハリウッド映画を見るようなビジュアルな描写、ストーリーの展開…

『 自己を消すということ 』

『 自己を消すということ 』 =芸術表現の鍵としての= 1.芸術表現においてきわめて重要な視点のひとつに、「自己を消す」という ことがある。その理由は解明しきれていないが、これまで生み出されてきた傑作といわれる作品においては共通して「自己が消え…

「脳が脳を考える?」(価値観の研究第三部=その2)(価Ⅲ=2)

『脳が脳を考える?』 (価値観の研究第三部=その2)(価Ⅲ=2) 脳科学が目覚しい発展を遂げているようだ。宇宙のことも素粒子のことも遺伝子のこともこの百年ほどの間に人類史上かつてなかったほどに長足の進歩をとげつつあると言えるだろう。 わたしは…

「価値観の創造」(「価値観の研究」第三部(価Ⅲ=その1))

「価値観の創造」 ひさしぶりに、「価値観の研究」を再開する。第三部のはじまりである。 すでに第一部で、体系的な整理をし、第二部で、個別論による補足をおこなったところであるので、第三部では、論じ忘れたことや思いついたことを少しずつ書いていきた…

『詩の批評の方法について』

『 詩の批評はどのように行われるか? 』=わたしの方法論 「詩の批評」は、実際にはどのように行われているのだろうか? いろいろな批評の仕方があると思うが、ここでは、わたしなりのアプローチの仕方を述べて議論の材料に供することとしたい。 わたしは、…

『文学における言葉の役割の再検証=詩を中心として』(その3)

『文学における言葉の役割の再検証=詩を中心として』(その3) 7.谷川俊太郎詩集「トロムソコラージュ」に即して これまで抽象論を展開してきたので、このへんで、具体的な作品をとりあげて論じてみたい。 やはり、詩は作品がすべてを語ると思うからだ。…

『文学における言葉の役割の再検証=詩を中心として』(その2)

『文学における言葉の役割の再検証=詩を中心として』(その2) 4.社会の変化と言葉の変化 言葉の本質が概念化にあるということを仮定すると、言語表現とは、点や線や断片を用いてデッサンを描くような作業だととらえることができる。 そこには余白をイメ…

『文学における言葉の役割の再検証=詩を中心として』

『文学における言葉の役割の再検証=詩を中心として』(その1) 1.言葉の限界 脳科学の発達で脳の機能についての研究が目覚しい進歩をとげている。 個人の心理や行動だけでなく、集団としての心理や行動についても、社会心理学や神経経済学といったジャン…

文学において『現代的』とはどういうことか?

「文学において『現代的』とはどういうことか?」 1.文学における現代性について、考えてみたい。 ここでいう「現代的」とは、感覚の現代性及び言語表現としての現代性という意味あいで用いている。時代の最先端である現在を基準座標として明確に意識する…

山本貴志ピアノリサイタル

昨日(平成21年10月8日)浜離宮朝日ホールで開かれた、山本貴志ピアノリサイタルは、若さとパワーと誠実さがミックスしたさわやかな演奏だった。 曲目は、ベートーヴェン後期の、30番、31番、32番のピアノソナタ。 難曲をそろえたピアニストの意…

「源氏物語の女たち」

『 源氏物語の女たち 』 源氏物語に登場する女性は数多く、個性的な女性が多い。ここでは主要な女性たちについて簡単な感想を書いてみたい。 1.光源氏をめぐる女性たち ① 紫の上 紫の上は、総合的に見て登場する女性たちのうちのベスト。美貌と教養。穏や…

「現代的」であるとはどういうことか?

「 芸術において『現代的』であるとはどういうことか? 」 1. イタリアのルネサンスは人間の解放を目指した表現スタイルを追求する運動であったと思うが、そ の芸術的な流れは数百年にわたり続いてきたと思う。 一言で言えば、人間らしい感動を超絶技巧に…

『 源氏物語 』 を読んで

『 源氏物語 』 を読んで 源氏物語を原文で読んだ。原文と言っても、草書体で書かれたものではなく、注釈付きの活字体であるので、厳密には原文ではないが、現代語訳でもない。 たった千年前の日本語の文章がここまで理解できないということに驚いたが、注釈…

『 声の幻 』=VOICE SPACE (芸大・現代詩研究会) 公演を聴いて

『 声の幻 』 (VOICE SPACE(東京藝術大学現代詩研究会)第一回公演) を聴いて 1.昨日(平成21年6月26日)、新宿文化センターにおいて、VOICE SPACEの公演「声 の 幻」を聴いた。(以下、敬称略) VOICE SPACEは、東京芸術大学…