南原充士『続・越落の園』

文学のデパート

2023-11-01から1ヶ月間の記事一覧

関谷ひいず詩集『月曜日の朝に』

関谷ひいず詩集『月曜日の朝に』。2018年9月、月曜日の朝、下野新聞のしもつけ文芸欄に掲載されていた一篇の現代詩が目に留まり自分も詩の投稿を始めた。同新聞に掲載された詩がまとまったので詩集にまとめたと言う。日常生活をしっかりと見つめてわか…

青山かつ子詩集『おじゃんこら』

青山かつ子詩集『おじゃんこら』。童心を忘れないのが本物の詩人だろう。実際に耳にした子供たちの言葉や情景が基本となって、大人の観点からの観察や子供の頃の思い出が加えられて独自の子供詩の世界が生まれている。心が和むような詩篇が並ぶ中、特に「虫…

小川三郎詩集『忘れられるためのメソッド』

小川三郎詩集『忘れられるためのメソッド』。 一見とっつきやすそうだが、よく読むと様々な仕掛けが凝らされていて深く研ぎ澄まされた詩篇であることがわかる。世界認識はニヒリスティックであったり反語的であったりするが、一方で、他者や自然を冷めた目で…

佐峰存詩集『雲の名前』

佐峰存詩集『雲の名前』。湧き出づる雲のようなポエジーを仔細に観察して見えてくるイメージを正確に言葉にしようとするとき、身体感覚、都市空間、スマホ、気象・海象条件、地層、歴史等極めて豊富で多彩な語彙が喚起され、複雑で高度な表現技巧は、超現代…