南原充士『続・越落の園』

文学のデパート

#その他の病気

『 遺族の立場 』(価Ⅲ=28)

『 遺族の立場 』 価値観の研究第三部その28 1.自分が死を迎えるという観点から縷々述べてきたが、遺族の心身のダメージもまた甚大であり、どのように考えたらいいかを整理しておくことには大きな意義があるだろう。 2.遺族と言っても、さまざまなケー…

「 生きることへの反転 』(価Ⅲ=26)

『 生きることへの反転 』 価値観の研究第三部その26 1.死というものを見つめても悟りが開けるとは限らない。そこで、死を突き詰めることを一時やめるという選択もある。となれば、日常のわずらいへと視点は帰って行き、いかに生きるべきかというこれま…

『 小さな楽しみの発見 』(価Ⅲ=25)

『 小さな楽しみの発見 』 価値観の研究第三部 その25 1.老いるにつれて心身に障害がみられるようになると、在宅にせよ施設入居にせよ、なんらかの手助けや介護が必要になる。 障害の程度はひと様々なので、介護サ-ビスもそれぞれに応じた内容が求めら…

『 死から見た生 』(価Ⅲ=20)

『 死から見た生 』 価値観の研究第三部 その20 1.自分の死を想定して、そこから生きている自分を眺めてみるというようなことをしてみると、生と死というものがより密接に思えてくるかもしれない。 さらには、心身の能力が衰えて、十分な活動ができなく…

『 死後の世界 』(価Ⅲ=18)

【 死後の世界 】 価値観の研究第三部 その18 1.死後の世界については、古来さまざまなことが言われてきたが、だれにも確かめることはできない。 エジプトのミイラは人間が蘇ることを信じた上での制作だっただろうし、仏教の浄土や地獄、輪廻といった考…

『 ホスピスなど 』(価Ⅲ=17)

『 ホスピスなど 』 価値観の研究第三部 その17 1.死への道筋がさまざまであって、多くの人間が老いや病気や事故等により介護が必要な状況に追い込まれる時代状況の中で、人間が尊厳ある死を迎えられるようにすることは社会的に重要なことだろう。 医療…

『 死への道筋 』(価Ⅲ=15)

『 死への道筋 』 価値観の研究第三部 その15 1.人間の死に方はさまざまだ。老衰、自然死、病死、事故死、自然災害による死、犯罪による死、決闘やケンカによる死、無差別殺人による死、テロ、戦争、戦闘、内乱等による死、刑死、虐殺、自殺、心中など。…

『 死への恐怖 』(価Ⅲ=14)

『 死への恐怖 』 価値観の研究第三部 その14) 1.死への感情は複雑だろう。恐怖感、絶望感、錯乱、無気力、あきらめなど。 漠然とした不安や自分がいなくなってしまうことへの恐怖感や精神的な錯乱にふりまわされるのはごく自然なことだと思える。 2.…

『 遺言など 』(価Ⅲ=13)

『 遺言など 』 価値観の研究第三部 その13 1.自分の死を冷静に考えてみれば、すでに故人となったひとびとがどんな死の準備をしていたかについて関心をもつだろう。 ちなみに本居宣長は、ヤマザクラを配置した自分の墓のデザインを書き残しておいたそう…

『 死の捉え方 』(価Ⅲ=12)

『 死の捉え方 』 価値観の研究第三部その12 1.人間は死を免れない。Man is mortal. 死を忘れるな。 Memento mori. ということは古来言われてきたが、そのニュアンスは、時代とともに変化してきたらしい。もともとは、「どうせ死ぬのだから生きている間…

『死について』(価Ⅲ=11)

『 死について 』 価値観の研究第三部その11 1.生老病死という言葉がある。人生を簡潔に言い表していると思う。 だれも「生まれるの」であって、気が付いたらこの世に存在するという出発点に立っている。芥川龍之介の小説「河童」のような選択権はないの…