南原充士『続・越落の園』

文学のデパート

「犯罪等にまきこまれた場合の対処法」(価Ⅲ=43)

 

       「犯罪等に巻き込まれた場合の対処法」

                                 価値観の研究第三部 その43


1.だれしも身に覚えのないことで言いがかりを付けられたり、事故にまきこまれて不当な要求を受けたりすることがある。
 損害賠償や刑事事件になれば、弁護士など法律の専門家に相談するのがベストの選択だと思うが、時間と費用がかかるので、しょっちゅう相談するわけにもいかないだろう。
 そこで、さまざまな事件や事故に遭遇したときにどのように対処したらいいかについて、頭の整理をしておこう。

2.犯罪の場合は、典型的なのが、「おれおれ詐欺」だろう。さまざまな注意事項があちこちで提供されているのでそちらを見てもらえばいいと思う。
 犯罪の中でも、詐欺や恐喝は特に注意が必要だろう。なぜならプロの犯罪集団が組織的に素人を狙ってくるので防ぐのが困難な場合があるからである。
 こういうケースでは、まず、知らない人間は信用しないことである。
 次いで、なにを言われても、その場で結論を出さないことである。冷静に考える時間を持つことが重要である。
 そして、多くの場合は、金目当てなので、人道主義や正義や人助けなど立派な大義名分を並べられても、驚かないことがたいせつである。
 うかつに自分の個人情報を知らせるのは避けるべきである。
 住所や電話番号や職業や勤務先や家族構成など、可能な限り知られないように注意すべきである。
 不幸にして、相手に個人情報が知られて、いろいろな言いがかりや脅迫を受けても、決して金を渡してはいけない。一度渡してしまえば、繰り返し要求されるからである。
 どうしても断りきれないときは、迷わず警察に届けるべきである。
 トラブルに介入して利益を得ようとする集団はたしかに存在する。
 そういうことを念頭に置いておいて、普段から慎重に行動することが必要である。

3。多くのひとびとはまともな範囲に入ると言えるが、世の中には犯罪や事故を金儲けのチャンスととらえて罪のないひとびとにつけいる悪者もいる。性悪説の立場に立つかどうかは別として、人間が日々生活を送っていくには予想外の事件や事故に
巻き込まれることがあるのは、残念ながら現実である。
 さまざまな事件・事故のケースを想定した対処法を学んでおくことはいざと言うときに役に立つものと思われる。