南原充士『続・越落の園』

文学のデパート

2019-12-28から1日間の記事一覧

自分の考え

自分ほど 物の分かった 者はない そういう同士で 世間は回る 違うのは 当たり前だが 殺すほど 憎み合うのは 考えものだ 批判のみ 胸のすくほど 投げつけて 傲然と立つ 鏡の中に

遺伝子

悲しみを 分け合うべきと 心して 慈愛と慰安 捧げしものを 最愛の ひとを亡くして 乱心は 日々号泣し 互いに責める これもまた むごい定めか 耐えきれぬ わりなき心 身に収まれず