南原充士『続・越落の園』

文学のデパート

コロナ詩篇

殲滅

微細なものへと傾く心の磁針は揺れ動き これまでに記録されてきた波形は心に収まり切れていない とりわけ巨視的に水平線を追いかけたにじんだ視線を切り替えて 顕微鏡的な焦点を合わせ得るようにしたとき 新たな地平に現れた蜃気楼のごとき揺らめきを 素面で…