南原充士『続・越落の園』

文学のデパート

冨上芳秀詩集『芭蕉の猿の面』

冨上芳秀詩集『芭蕉の猿の面』。エロティシズムとロマンティシズムがないまぜになり、現実と幻想が一体化し、様々な経験と知識に基いた、ユーモアとペーソスに富んだ語り口が実に巧みで読者は否応なく引き込まれる。芭蕉への憧れが詩集に深みと厚みを与えて、漂泊者と定住者の葛藤の切実さが胸に迫る。