南原充士『続・越落の園』

文学のデパート

3.11

地は揺れて 首押さえられ 沖よりは

怒涛押し寄せ 逃げる間もなく

 

災いの 博覧会か 世の中は

昨日も今日も 明日も涙の

 

予測だに できぬウイルス 人類は

瘴癘跋扈の 沼に沈むか

 

嘆く間に 人は去り行き われもまた

幻と化す 瀬戸際の今

 

人類の すべての英知を かき集め

コロナ地獄の 終息祈る