南原充士『続・越落の園』

文学のデパート

五月の終わりに

    五月の終わりに

 

        南原充士

 

五月の最終日と思えば
暦が瞼に浮かんでくる
六月へとめくられる景色
しとどコロナを濡らす梅雨
距離を保たなければ七月は来ない
夜空を見上げれば満ち欠けする月
じっととどまる八月 動き始める九月
油断なく過ごす十月
第二波、第三波を警戒する十一月
なんとか大晦日を越さなければならない