南原充士『続・越落の園』

文学のデパート

2020-02-20から1日間の記事一覧

想像力

寒き夜に 忍び寄る影 夢に咲く 花の名を 知らずに愛でて 温さ来る 昨年の 花影に立つ ひとはどこ

理解されないままに

考えてみれば幼いころからだれにも理解されないという思いをもって生きてきた。 成長するに従い多くのひとと接することを通じてある程度は理解し合えるという感触も得られるようになった。それでも心の深いところでは人間は孤独であり理解し合えないというこ…

情けは人の為ならず

「情けは人の為ならず」とはよく言われる通り、情けをかけるのはその人のためにならないから情けをかけないほうがよい、という意味ではなく、他人に情けをかけるといずれ回り回って自分が助けられるから自分の為になるという意味である。 考えてみれば、功利…

ウイルス

陰険で 胡散臭くて 手ごわくて 阿鼻叫喚の 地獄に堕ちて 不確かな 知らせ飛び交い 不信感 罵詈雑言の 修羅場出現 国ごとの 人物金と 法令と 慣習常識 違いを超えて だれもみな 惑乱の淵 溺れるを 逃れんとして 狂人と化す 定まりし 治療法なし 手探りで 奮闘…