南原充士『続・越落の園』

文学のデパート

小さな息

小さな息

 

大声で 叫ぶ人あり ひっそりと 歩む人あり ささやく人も

真実は 届きにくいが 良心は 小さな息に 乗って運ばる

混乱の さなかにありて 迷う道 しるべなければ 探りつつ行く

のびのびと 小さな公園 こどもたち 遊んでいるよ どうかこのまま

知り過ぎた 目耳口に 暇をやり なにも思わず 歩いていこう

躓いて 起き上がっては 深呼吸 いつか来た道 えっこらしょっと

おはようと あなたに言えば おはようと 返るうれしさ さよならコロナ