南原充士『続・越落の園』

文学のデパート

今井好子詩集『朝の裏側へ』

今井好子詩集『朝の裏側へ』。様々な日常生活の記憶が無駄のない言葉で的確に描かれる。深い思いがあるのに言葉は抑制が効いていて叫ぶことがない。詩篇もまた整っていて女性らしい美学を貫いている。「地図」に「はり残した/いくつかの断片をのせて/朝の裏側へ/舟は静かに帰っていく」は印象的だ。