南原充士『続・越落の園』

文学のデパート

モーツアルトのオペラ

 気がつけば長らく放置していた。

 そのあいだもひたすらモーツァルトのCDを聴き続けている。

 180枚のうち160枚ぐらい聴いたかも。

 最近はオペラを聴いている。

 できればビデオかDVDで見たいところだが、残念ながら

 ビデオを購入していないし、DVDプレーヤーもないので、

 とりあえずCDで我慢している。

 もっとも今年は、三大オペラのチケットはとってあるので、

 フィガロの結婚コジ・ファン・トゥッテはこれからの楽しみだ。

 ドン・ジョバンニはもう見てしまった。

 CDで聴いた限りでは、コジ・ファン・トゥッテがぼくのいちばんのお気に入りだ。

 台本がおもしろい(モーツァルトが書いたわけではないが)。

 曲がとびきり美しい。最初から最後まで、重唱や合唱が続くので、

 感動が継続する。

 女性が浮気をするかどうかもおもしろいテーマだし、

 浮気をした女性を大目に見るというところも

 人間くさくておおらかで好感がもてる。

 あんなに心底ひとを酔わせるメロディを生み出せるのは

 やはり天才としかいいようがない。

 オペラというと、高尚だとか退屈だとか先入観をもっているひとが

 多いと思うけれども、そんなことはない。

 歌舞伎みたいな娯楽に似た古典的ミュージカルだと思えばいい。

 なにせテーマはほとんど恋物語で、浮気や口説きや失恋やうらみややつあたりなど

 俗世間の縮図だ。

 モーツァルトは低俗なテーマをとりあつかっても

 音楽はとても上品なユーモアに満ち溢れている。

 そこがすごい。

 おすすめですよ!