南原充士『続・越落の園』

文学のデパート

詩歌と散文

はじめは詩だった。もう四十年ぐらいの経験がある。
俳句と短歌はたまにしか作らない。きちんと作ろうとしたのはここ2,3年前からだ。
エッセイや評論もほとんどやってない。2,3回は詩集評をやったことがあるが。
ことしにはいってひょんなことから、散文を書く機会が増えた。しかも文学以外のジャンルの。ひとつは音楽。モーツァルトのこと。もうひとつは美術。藤田嗣治のこと。次はきっと文学のことかもしれない。
小説も試みに書いたことはあるが、書き散らしたままになっている。未発表の中篇小説が三つある。
ふと思い立って最新作をワープロで打ってみたが、二ヶ月もかかってしまった。400字詰め換算で300ページにもなったので自分でもびっくり。できばえはよくわからないが、自分が言いたいことは言えていると思う。
最近、「詩人」というよりも「文学者」という意識が強い。文学ならなんでも手がける文学のデパートになりたいと思うようになった。しかし、それぞれ伝統もあるし、表現技法もあるので、簡単ではないことは自覚している。要は、現代人の感覚を現代人の言葉でもっとも的確に表現できる文学作品を生み出したいと思っているということだ。どこかで、ぼくの書いたものが目に入ることがあるかもしれない。そのときはよろしく!