南原充士『続・越落の園』

文学のデパート

松嶋奈々子論

 陣内智則藤原紀香の披露宴は昨日執り行われたそうだ。
 紀香の好きな歌をピアノの弾き語りで歌い、新婦を感涙の涙にむせばせたそうだ。

 なかなかいいカップルだ。お幸せに!

 ところで、ぼくのお気に入りの女優ナンバーワンは、松嶋奈々子だ。

 実際は知らないが、見かけは、つんと澄ました美人だ。切れ者のテレビ局ディレクターとかスチュワーデスとか、とにかく演じることのコツを飲み込んでいる。

 結婚してからも、魅力は衰えない。

 演技力とは、役柄になりきることだ。

 そこが、藤原紀香とは違う。

 悪女タイプがうまく演じられるか?

 せりふがうまく言えるか?

 努力と才能のトータルが勝負だろう。

 現実には、生意気な女性は嫌われる。

 だが、要領のいい女性は相手によって接し方を変えるので、いやらしさがさとられにくい。

 テレビドラマや映画は現実を誇張して描くわけだから、これでもか、これでもかと妍のある美人を強調する。見る分にはおもしろい。一種のガス抜きだ。お笑いだ。

 そういう世間の期待感を女優は背負っている。

 現実にはいいひとでも、演技の中では悪い人に見えないといけない。

 そこが、松嶋奈々子と藤原紀香の違いのような気がする。

 藤原紀香にもそういう女優になってほしいと思う。