南原充士『続・越落の園』

文学のデパート

人間関係=その12(三角関係)(価値観の研究=その39)

 人間関係も1対1の関係ならわかりやすい。
だが、現実は多くの人間が存在して、複雑な力学が作用する。

 そこで、とりあえず。三角関係をとりあげてみよう!

 ぼくの友人にAとBとがいるとする。
 AとBがけんかをして、絶交し、当面仲直りの見通しが立たないときにどう付き合っていくべきか?

 とりあえずは、両者の言い分をさぐる。そして、仲直りの仲立ちをする用意があることをにおわせる。

 考えられる限りの和解案を出しても見込みがないときは、あきらめるしかない。

 では、ぼくはAとBと友人関係を維持すべきだろうか?

通常は、不可能である。

 かならず、AもBもぼくに相互に悪口を伝えたり、不快感を感じると告げるだろう。すると、両者はほかならぬぼく自身に不信感をもつようになるおそれがある。

 ということから、ぼくはどちらかを選ばざるをえなくなるだろう。

 どちらをとるか?

 それはさまざまな要素を総合的に勘案して決めるしかないだろう。

 これは、グループや派閥にも応用できる理屈だと思う。

 ふたつの派閥に属することは、一般的にはありえない。
 
 人間は、八方美人ではありえない。そんなことを狙うと全員を敵にするおそれがあるからだ。

 利害関係は、選択を迫る!