南原充士『続・越落の園』

文学のデパート

福田総理の政権運営について

最近の政治情勢について(平成20年6月3日現在)

 安倍総理大臣のあとに福田総理が就任して早9ヶ月。予想外に多くの難事に直面したといってよいだろう。福田総理の舵取りをどう評価すべきだろうか?いろいろな評価がありうると思うが、ここでは、ぼくなりの考えを述べたい。

1.外交

  ・ 日米関係を中核に置くという基本方針は維持。(これはやむをえないだろう。)
  ・ 日中関係、日韓関係も改善に向かっている。(これはプラス。)
  ・ アフリカとの関係。TICADの日本での開催など、(プラス)。
  ・ ヨーロッパ。地道に友好関係を築いている。(プラス。)
  ・ テロ対策。国際的な役割を果たす。(やむをえないだろう。)
  ・ 地球温暖化対策。サミットに向けて奮闘中。(プラス。)
  ・ 食料問題。奮闘中。(プラス。)
  ・ 北海道洞爺湖サミットの開催に向けて奮闘中。(プラス。)
  ・ 国際援助。ODA。四川省地震など。奮闘中。(プラス。)
  ・ その他。ASEANBRICs、豪州、中東、中南米、その他の諸国とも
        友好関係構築の努力。(プラス。)

2.内政

  ・ ねじれ国会。民主党との関係。粘り強い交渉努力。(プラス。)
  ・ 民主党は政権獲得が狙いだろうから、ことごとに強硬姿勢を示す。
   いずれ総選挙でひとつの決着がはかられるだろう。次の参議院議員選挙も重要だ。(やむなし。)
  ・ 社会保険庁問題。真剣に改革を推進している。(プラス。)
  ・ 年金問題。鋭意検討中。(プラス。)  
  ・ 後期高齢者医療問題。真剣に対策に取り組んでいる。(プラス。)
  ・ 医師不足問題。真剣に取り組んでいる。
    =医療介護制度の問題は、かんたんには解決しないかもしれないが。(プラス。)

  ・ 消費税値上げ問題。歳入歳出の見通し、世代間の負担割合など、鋭意検討がなされている。(見守る。)
  ・ 少子化対策。鋭意検討中。(見守る。)
  ・ 格差是正ニート、ネット難民対策等。鋭意検討中。(見守る。)
   ・ ガソリン税問題。一般財源化へ踏み出す。(プラス。)
  ・ 財政再建。鋭意検討中。(見守る。)
   ・ 経済運営。あまり目立った新規の政策は見当たらないように見える。(見守る。)
  ・ 通商産業政策。地道に運営。(見守る。)
  ・ 構造改革規制緩和等。地道に推進。(見守る。)
  ・ 公共事業。抑制。(やむなし。)
  ・ M&A対応。推進中。(見守る。)
  ・ 防衛省改革。推進中。(見守る。)
  ・ 公務員制度改革。推進中。(見守る。)
  ・ 消費者庁の設置。推進中。(見守る。)
  ・ 道州制地方分権。検討中。(見守る。)
  ・ 裁判員制度。導入のための環境整備に努めている。(見守る。)
  ・ 新型インフルエンザ対策。推進中。(プラス。)
  ・ 防災対策。推進中。(プラス。)
  ・ 治安対策。地道に取り組み中。(見守る。)
  ・ IT、科学技術、建設、農業、研究教育、文化、観光、地域振興など。地道に取り組み中。
    (見守る。)
  ・ その他

3.総合

   以上、すべてを列挙することは不可能だが、思いつくままに並べてみると、福田総理は、奇抜な政策や新規のアイデアを打ち出すというよりは、降りかかってくる火の粉を着実に払う方針をとっているように見える。
   しかし、外交・内政とも、困難な状況の中で、必死に奮闘し、それなりに的確な舵取りをしていることは評価されてよいと考える。