南原充士『続・越落の園』

文学のデパート

麻生内閣支持率低下

 マスコミ報道によれば、麻生内閣の支持率が20%程度に急落しているらしい。
 この非常時に困ったものだ。

 100年に一回の経済危機を乗り切るためには、関係者が一致協力することがたいせつだと思う。

 国際的な協調がとられて、さまざまな対策が講じられ、あるいは、講じられようとしているが、それとあわせて、日本国内でも、すみやかに金融安定化対策、景気対策、雇用対策その他の対策が講じられる必要がある。

 そして、同時に、予算、税制、法令、実施体制などを手当てするとともに、外交、安全保障、国内治安、犯罪予防、介護福祉、食の安全、教育、公共事業、物価、セーフティネットなども着実に進める必要がある。

 つまらないことで争っている場合ではない。

 しかし、どんな緊急時においても、利害関係はついて回る。きれいごとだけはすまないのが世の中である。

 与野党のかけひきもあり、救済策をめぐる国民サイドの思惑もある。

 危機こそビッグチャンスだと考えて、儲け話をたくらんでいる輩もいるはずだ。

 各国にしても、混乱に乗じて、自国に有利な方向へ世界を持っていこうとするのは当然かもしれない。

 総論賛成、各論反対、という構図はどこまでも続く。

 それでも、「危機」こそ、妥協を促進する即効薬だ。

 経済情勢の的確な診断、処方、治療には、すぐれたリーダーシップがたいせつだ。

 麻生さんを盛り立てて早く対策を実施するか、だめなら、ほかのリーダーに代えて一刻も早い対策の実施を希望したい。

 こういうときこそ、政治家の責任は格別に大きい。国のために最善を尽くしてもらいたいものだ。

 さもないと、恐ろしい不況や失業や貧困で路頭に迷う国民が出現することは必定であろうから。