2020-12-25 詩「花火」 コロナ詩篇 花 火 南原充士 秋の日はたちまち傾き 公園にも暗闇が訪れる頃 しゅっと光るものがある かたわらを過ぎゆく人には それが花火だとわかるが ひとの姿は見えない 今年は大きな花火大会が中止になった 夏休みもぱっとしたことがなかった 大人も子供もどこかにくすぶっていた火薬に 火をつける機会を待っていたのだろう。