南原充士『続・越落の園』

文学のデパート

コンサートでのあいさつ

クラシックコンサートに行くたびに思うこと。
それは、なんのあいさつの言葉もなく演奏がはじまって
拍手をしてもただお辞儀をするだけ。
一言も発せずに去っていく。

人間が言葉を発せずにきちんとした触れ合いが可能なのか?

クラシックコンサートでの慣習というものがあるのだろうが、
時代も変わり音楽家と聴衆の関係も変わっている。

まずはじめに、
「こんばんは。本日はわたしたちのコンサートを聴きにおいでくださって、まことにありがとうございます。精一杯がんばって演奏いたしますのでどうぞよろしくお願いします。なお、メンバーを紹介します。左手から・・・・。」というように挨拶をする。

アンコールにこたえるときは、
「ありがとうございます。それでは、アンコールにおこたえして、○○の○○を演奏したいと思います。」

最後に、
「これでわたしたちのコンサートを終わりたいと思います。みなさま、お楽しみいただけましたでしょうか?これからもよろしくお願いいたします。本日はどうもありがとうございました。」

こんな感じであいさつがなされると、演奏者と聴衆のあいだに強い一体感が生まれると思うのだが・・・。みなさん、どう思いますか?

ちなみに、昨日聴いたベルリンフィル八重奏団のコンサートでは、アンコールにこたえる際に、リーダーが、日本語で
「あけましておめでとうございます。」
「アンコールとして、有名な曲を演奏します。」
というようなことを言った。

最後に
「どうもありがとうございました。」
と日本語で言った。

客席から万雷の拍手が沸き起こったことは言うまでもない。

ぼくが望むクラシックコンサートのあり方はそんな感じだ。
ブラーヴォ、ベルリンフィル八重奏団!