南原充士『続・越落の園』

文学のデパート

ブラームス

 ブラームスはすぐれた作曲家のひとりではある。

 やや暗い美しさが魅力だ。だが、バッハ、モーツァルト、ベートーベンを超えてはいないと思う。

 なぜか?よくわからない。

 この三人は別格だからやむをえないのだと思う。便宜上この三人を超Aクラスとしよう。

 次のレベルでは上位に入るといえるだろう。このレベルを便宜上Aクラスとしよう。

 メンデルスゾーンシューマンマーラーチャイコフスキーバルトークドビュッシー
ワーグナーショスタコービッチ、リスト、フォーレなどがAクラスにはいるだろう。プーランク、ヴィヴァルディ、ヘンデルハイドンもね。年代はばらばらに並べたのはお許しを!

 ブラームス交響曲はよっつある。第一番は、ベートーベンを意識して書かれたといわれる。気合が入りすぎて重たくなったのかもしれない。それに比べると、二番は力みがなくていい。軽い感じではあるが、確実に胸に響く美しいメロディと微妙な色合いの変化が絶妙だ。この交響曲は、超Aクラスといってよい傑作だと思う。昨夜は、テレビで若い指揮者ハーディングの指揮による演奏を聴いたがとてもよかった。昔、まだレコード時代に、ジョージ・セルクリーブランド管弦楽団による演奏にしびれたことがあるが、それを思い出してしまった。

 いい演奏というのは、リズムと強弱がぴたっときまってて快い。

 いい曲をいい演奏で聴くのはほんとうにすばらしいとあらためて感じた。