南原充士『続・越落の園』

文学のデパート

麻生太郎総理の評判

 麻生太郎(敬称略)が総理大臣になって間もなく二ヶ月である。

 まだ、二ヶ月しかたっていないので、評価をするのは早計に過ぎるかも知れないが、ひとつ気がかりな点があるので、書いておきたい。

 それは、国会答弁や記者会見など公式の場で漢字の読み間違いをすることである。

 マスコミでもおもしろおかしく取り上げられているが、一般国民もかなり注目しているようだ。ある女子高生さえ、ブログで話題にするほどである。

 やはり、一国の総理大臣が、漢字の読み間違いを頻繁にしてしまうのは問題である。対策は講じたと推察するが、念には念を入れてほしい。

 次に、政権運営についてはどうか?

 基本的には、プラスに評価してよいと思う。

 アメリカに端を発する金融危機への国際的対応も合格点をあげていいし、国内的にもすみやかに金融安定化対策、景気対策を講じようとするスピード感は好ましい。

 ただ、若干拙速の恨みがないわけではないので、今後ある程度慎重さも求められよう。

 政策として、批判が多いのは、定額給付金だが、景気対策の常套手段として経済学的にも意味があることをもっとわかりやすく説明したほうがよさそうだ。手続きがふらついたのはいただけない。

 消費税はいずれ上げざるを得ないことを明言したのもやむをえなかったと思われる。

 昨夕の党首会談後、民主党が、対決姿勢を強めたのが気にかかるが、国会運営をうまくやってもらいたいと思う。解散総選挙までじょうずな手綱捌きが求められる。

 外交は、比較的無難にこなしていると思われる。
 アメリカはもちろん、EU諸国、BRICs、中国その他のアジア諸国、中東諸国などともうまく付き合ってもらいたい。

 オバマ大統領とも密接な信頼関係を築いてもらいたい。
 幸い、英語はじょうずだし、クレー射撃ではオリンピックに出場したほどの腕前のよさだ。その視力や運動神経を生かしてがんばってもらいたい。今のところ、精神的にも元気だし、体力には問題なさそうなので、あとは、確実に任務をこなしてもらえればいいと思う。

 漢字の読み方を間違えないように注意しながらね!

 批判には謙虚に耳を傾け、明朗な性格で、暗い日本や世界を引っ張っていってほしいものだ。